お姫様が拾われると溺愛が始まるらしい

「……ありがと」


「は、はいっ……」


会話終了。


彼が背を向けて歩き出したのを確認したら、肩の力が抜けた。


先生と親以外と話すことは全く無いから緊張したぁ……。


その場で数秒立ち尽くし、ハッとした私は誰もいない教室へ足を踏み入れた。


えっと……私の席どこだったっけ。


確か窓際の一番後ろ、一番端っこの席だったよね。


全く教室に来ないから後ろに退けられちゃったんだろう。


あった。


よし帰ろう。


教室から出て階段を降りていた。


その瞬間。


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