お姫様が拾われると溺愛が始まるらしい
初めて見る笑顔に私は一気に胸がなり始める。


くしゃっとなった笑顔が心を鷲掴みにして離さないような感覚になって、きゅんとした。


もう教えてくれなくてもいい。


この笑顔だけで限界かもしれない……!!


真っ赤になっている私を見て青柳くんは微笑んだ。


「女って顔しか見てないし、俺の性格も何も知らないまま好きって言ってくるから軽すぎて苦手」


優しい笑顔の内にそんな事を考えていたんだと思って、あまり聞かなかった方が良かったかもと思う。


それでも教えてくれた青柳くんに嬉しさが込上げる。


私だって女なのに教えてくれたから、せめてお礼くらい言いたい。
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