お姫様が拾われると溺愛が始まるらしい
ガガガガ、と音を立てて登っていくジェットコースターに震えが止まらない。


数分後には私落ちてる……怖い。


「日生さん、青柳くんのこと好きになったんだね」


え、今?


確かに好きだけど、今言っていいの?


でも有馬さんが泣きそうな顔で見つめてきたから、私は頷いた。


「うん……好きになっちゃった。有馬さんが好きって分かってたのに……ごめん」


「えっ、ううん!!全然大丈夫だよっ……ただ……私」


ガタンっと音を立てて斜めに傾き出したコースターに、私は驚いた。


えっ、待って……話の途中なのに、お、落ちるっ!


傾いた瞬間心臓がふわりと浮いた感覚になり、そのまま落ちていった。


「きゃああああっ!」


「わああ!!」


私たちは2人とも大声で叫び、怖がっていた。
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