お姫様が拾われると溺愛が始まるらしい
2人で乗ったからかな……?


「まぁ、俺も遅かったけど諦めないし」


「……?頑張って?」


「無自覚め」


目はいつも通り無感情って感じなのに、口元は綻んでいて私は不思議そうに楠くんを見つめていた。





遠足が終わり、その次の週の月曜日。


「おはよう……!みんな!」


「おはよう純恋ちゃん。そしておめでとう」


「え」


隣にいる青柳くんを界が恨めしそうに見ると、青柳くんが私に微笑んだ。


まるで言ってしまいました、のような……。


界にならいいけど彰も知ってるってことだよね。
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