お姫様が拾われると溺愛が始まるらしい
「もしもしっ」


慌てて出てきたからちょっと声が上ずってしまった。


『純さんこんにちは。今お時間大丈夫でしょうか?』


「はい、大丈夫です」


『ありがとうございます。お仕事の事なんですが……』


……え……?


水原さんの後に続いた言葉で私はスマホを落としかけてしまった。


だって、だって。


同じシャボンで少女漫画を連載している、私の憧れ様であり同期の、藍色先生とのコラボ漫画のご提案だったのだから。


憧れ様の藍色先生と私がコラボするなんてっ……!!


今まで生きていて良かったと思うくらい嬉しい。
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