お姫様が拾われると溺愛が始まるらしい
あーもう、なんでこんな体なの?


もっとしっかりとしていたら、仕事とか沢山引き受けられるのに……!!


なんか自分に飽き飽きしてしまいそう。


そうこうしているうちに、3階に辿り着いていた。


な、長かったぁ……。


膝に手をついて息を整えていると、何やら教室に人影が。


誰だろう?


この時間は美術だから生徒ではないよね……ということは先生かな?


って……よく見たらあれは。


「青柳くんだ……」


なんでいるのか分からないけど、丁度いい。


何か探しているみたいだけど……なんだろう。


ってあっ、もう行っちゃう?


早く追いかけないとっ……。


急いで彼の元へ駆け寄った。


その時、私は忘れていた。

マスクとメガネを付けて居ないことに。



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