この異世界ではネコが全てを解決するようです 〜ネコの一族になって癒やしの力を振りまいた結果〜
「あなたの能力が変化した原因として考えられるのは……この世界に来る際に、私と一部が入れ替わってしまったこと?」
『……うむ、そうじゃな。それしかないじゃろうな』
とたん、私はばつが悪い心地になった。
私はあくまで異世界転移に巻き込まれただけだが、ネコが自分の一部を譲ったのは、そんな私を生かすためだったからだ。
「なんか……ごめんね?」
私が猫背を撫でて謝ると、ネコはふるふると首を横に振った。
『珠子のせいではないわい。ただ、お前が元の世界に戻れる可能性は完全に無くなっ……』
「むしろ、好都合だ。そもそも、生き辛い思いをさせた世界になどタマは返さんと言っただろう。元の世界に戻れる可能性など最初から必要ない」
食い気味にそう言って、ミケが一撃で薪を真っ二つにする。
私は地面に転がったそれを拾いつつ、はたとあることに気づいた。
「あれ……? ミケ、今……ネコの言葉が聞こえてました、か……?」
目を丸くして問う私に、ミケはにやりと笑って言う。
『……うむ、そうじゃな。それしかないじゃろうな』
とたん、私はばつが悪い心地になった。
私はあくまで異世界転移に巻き込まれただけだが、ネコが自分の一部を譲ったのは、そんな私を生かすためだったからだ。
「なんか……ごめんね?」
私が猫背を撫でて謝ると、ネコはふるふると首を横に振った。
『珠子のせいではないわい。ただ、お前が元の世界に戻れる可能性は完全に無くなっ……』
「むしろ、好都合だ。そもそも、生き辛い思いをさせた世界になどタマは返さんと言っただろう。元の世界に戻れる可能性など最初から必要ない」
食い気味にそう言って、ミケが一撃で薪を真っ二つにする。
私は地面に転がったそれを拾いつつ、はたとあることに気づいた。
「あれ……? ミケ、今……ネコの言葉が聞こえてました、か……?」
目を丸くして問う私に、ミケはにやりと笑って言う。