この異世界ではネコが全てを解決するようです 〜ネコの一族になって癒やしの力を振りまいた結果〜
平静を装うものの、どうしても声が震えてしまう。
すると、ネコがのしのしと膝の上に乗ってきた。
『こらぁ、珠子! なーに、辛気臭い顔をしとるんじゃ!』
にゃーおっ! と大きな声で窘めるみたいにネコが鳴く。
それから、私の胸に前足を突いて後ろ足で立ち上がると、有無を言わせずこちらの顔を舐め始めた。
「わわっ……いきなり、なにー?」
『なにー、じゃないわい! しゃきっとせい! しゃきっと!!』
「ううーん、痛い痛い痛い……なんで、舌がザラザラのところまで猫を再現しちゃったのかな」
『知るかい。お前の中の〝猫とは〟が反映された結果なんじゃ。珠子のせいじゃろーが』
そうだった。
私にとって猫とは、モフモフのふわふわで、いい匂いがして、舌がザラザラで、可愛くて愛おしくて、ツンデレで──そして、側にいると癒される尊い存在だ。
「ふふ……確かに、忠実すぎるくらい、忠実に猫だよね。前の世界で、私を癒やしてくれた猫、そのものだ……」
『そうじゃぞ! わかったなら、我の気が済むまで舐めさせろ!』
さらに激しくベロベロされる私を見て、カタリナさんが小さく声を立てて笑った。
「ふふ……その子は、あなたのことがとても好きなのね」
「好き……? ネコって……私のこと、好きなの?」
そう問う私に、ネコがはんっ! と鼻を鳴らした。
すると、ネコがのしのしと膝の上に乗ってきた。
『こらぁ、珠子! なーに、辛気臭い顔をしとるんじゃ!』
にゃーおっ! と大きな声で窘めるみたいにネコが鳴く。
それから、私の胸に前足を突いて後ろ足で立ち上がると、有無を言わせずこちらの顔を舐め始めた。
「わわっ……いきなり、なにー?」
『なにー、じゃないわい! しゃきっとせい! しゃきっと!!』
「ううーん、痛い痛い痛い……なんで、舌がザラザラのところまで猫を再現しちゃったのかな」
『知るかい。お前の中の〝猫とは〟が反映された結果なんじゃ。珠子のせいじゃろーが』
そうだった。
私にとって猫とは、モフモフのふわふわで、いい匂いがして、舌がザラザラで、可愛くて愛おしくて、ツンデレで──そして、側にいると癒される尊い存在だ。
「ふふ……確かに、忠実すぎるくらい、忠実に猫だよね。前の世界で、私を癒やしてくれた猫、そのものだ……」
『そうじゃぞ! わかったなら、我の気が済むまで舐めさせろ!』
さらに激しくベロベロされる私を見て、カタリナさんが小さく声を立てて笑った。
「ふふ……その子は、あなたのことがとても好きなのね」
「好き……? ネコって……私のこと、好きなの?」
そう問う私に、ネコがはんっ! と鼻を鳴らした。