この異世界ではネコが全てを解決するようです 〜ネコの一族になって癒やしの力を振りまいた結果〜




「「「──は?」」」



 ふいに頭上が陰り、私もミケもマルカリヤンも上を向いた。
 小麦色の毛並みに黒い斑点のある、巨大なお腹が通り過ぎる。
 ベンガルっぽい大型動物レーヴェ──ただしライガーサイズ──の元祖チートだ。
 呆気に取られる私達の頭上を飛び越えた彼は、マルカリヤンの背後にドシーンと着地する。
 そうして、振り向きざまに繰り出された超強力猫パンチによって、マルカリヤンは漫画みたいに吹っ飛んだ。
 

『あっ、ごめんにゃさい……』


 またしても、力加減を間違えてしまったらしい元祖チートが、はわわ、となる。
 こうして、ラーガスト王国軍の残党による奇襲はあっけなく幕を閉じたのだった。
< 228 / 282 >

この作品をシェア

pagetop