店長代理と世界一かわいい王子様 ~コーヒー一杯につき伝言一件承ります~
「あなたのような不誠実な人とはこれ以上お付き合いするはできません。さようなら」
間もなく閉店時刻となる十七時を迎えようとした頃。
ふらりと『カフェ・フォルコ』を訪れた男は、にっこりと微笑んだイヴから開口一番飛び出した言葉に固まった。
「えっと……な、何? どういうこと、かな……?」
顔を引き攣らせて問う男、ダミアン・コナーに、イヴはニコニコしたまま続ける。
「伝言です。ヴェロニカ・リュンクスさんと──リサ・ウルペースさんのお二人から」
「い、いや、なんでっ……そもそも、リサがここに来るはずはないんだ! だって彼女、コーヒー嫌いなはずだし……」
「そのことですが──酸化したコーヒーをリサさんに飲ませましたね? 我が家の家訓に則り、ダミアンさんには二度とコーヒー豆をお売りできませんが、あしからず」
「はぁ!?」
間もなく閉店時刻となる十七時を迎えようとした頃。
ふらりと『カフェ・フォルコ』を訪れた男は、にっこりと微笑んだイヴから開口一番飛び出した言葉に固まった。
「えっと……な、何? どういうこと、かな……?」
顔を引き攣らせて問う男、ダミアン・コナーに、イヴはニコニコしたまま続ける。
「伝言です。ヴェロニカ・リュンクスさんと──リサ・ウルペースさんのお二人から」
「い、いや、なんでっ……そもそも、リサがここに来るはずはないんだ! だって彼女、コーヒー嫌いなはずだし……」
「そのことですが──酸化したコーヒーをリサさんに飲ませましたね? 我が家の家訓に則り、ダミアンさんには二度とコーヒー豆をお売りできませんが、あしからず」
「はぁ!?」