【女の事件】黒いマタニティドレス
第16話
さて、その一方であった。
半家出状態におちいった祝弘《のりひろ》を助ける方法がなくなったと決めつけたまさみは、祝行《のりゆき》の４人の娘さんを家に呼び戻すと決意した。
まず、まさみは長女さんに電話をした。
長女さん(29歳・独身)はファッションデザイナーで乃木坂に事務所兼住宅を構えていた。
電話がかかって来た時は、自宅の居間にいた。
居間では、パーティーが開かれていた。
居間にはお得意様たちがたくさんいた。
長女さんは、ものすごく困った声で受話器ごしにいるまさみに言うた。
「あのね!!アタシはこのあとスケジュールが立て込んでいるから休みがないのよ!!家なんかどーでもいいわよ!!パーティ中に下らないことで電話しないでよ!!」
(ガチャーン!!)
思い切りブチ切れた長女さんは、電話をガチャーンと切った。
困り果てたまさみは、白金台に住んでいる次女さん(27歳)の家に電話をした。
次女さんは子供のお受験が大事だからを実家に帰らないと言うた。
「もしもし!!うちは今、子供のお受験が最優先の戦闘モードに入っているのよ!!アタシは子供が超エリートコースを歩むことを希望しているのよ!!それなのに祝弘《あのクソガキ》は何かんがえているのよ!?女の子とチャラチャラチャラチャラするために大学へ行ったからストーカー事件を起こしてケーサツザタになったのよ!!うちの子は、ラサールに進学すると決意したのよ!!ラサールに受かるためには、楽しい時間を全部ギセイにしないといかんのよ!!うちの子は、ラサールから超一流大学〜超一流大学院…のあとはコッカコームインになると決めたのよ!!祝弘《おじさん》みたいな人になったら困るのはアタシよ!!アタシの主人も戦闘モードに入っているのよ!!ドーキで一番に重役に昇進することを目標に働いているのよ!!うちの家に言いがかりをつけたからもう許さないわよ!!」
（ガチャーン!!）
思い切りブチ切れた次女さんは、電話をガチャーンと切ったあとキーッと怒り狂った。
困り果てたまさみは、三女さん(25歳・ストリップ嬢)に電話をした。
場所は、どこかの小さな町にあるストリップ劇場の楽屋にて…
三女さんは、たばこをくゆらせながら電話で話をしていた。
「うちは、実家《いえ》がキライだから帰らないわよ…知らないわよ…開業医《いえ》を継ぐ人間がいないのだったら、違う医師《ひと》に引き継いだらぁ〜…うちは、オムコさんなんかいらないわよ…男はみ～んなナンジャクだから信用できないわよ…とくに祝弘《クソガキ》はヘドが出るのよ!!…はぐいたらしいわね!!あんたも悪いのよ!!…ゴサイのくせにえらそうなツラしないでよ!!」
三女さんは、たばこを灰皿に押し付けて火を消しながら言うた。
その後、３本目のたばこを箱から出しながら言うた。
「どうすればいいよって…祝弘《クソガキ》をケームショへ送りなさいよ…１時間以内に祝弘《クソガキ》をケームショに送らないと、あたいの知人の男にチクるわよ…それじゃあ…」
（ガチャ…）
三女さんは、電話を切ったあと２本目のたばこを吸い始めた。
困り果てたまさみは、福山の大学に在籍している四女さん(21歳)に電話した。
場所は、福山市内の居酒屋にて…
四女さんは、合コンに夢中になっていた。
四女さんは、まさみからかかってきた電話に対して怒った声で言うた。
「イヤ!!帰らないわよ!!アタシはカバヤ(岡山県に本社があるお菓子メーカー)に内定したのよ!!なんで実家《いえ》に帰れと言うのよ!?」
まさみは、泣きそうな声で四女さんにコンガンした。
「(四女さん)には悪いことをしたとあやまってるわよ…就職については…知っている人に頼むから…農協・漁協・銀行・郵便局に知っている人がいるから…（四女さん）を受け入れてくださいと頼むから…大島《しま》でも働く場所はあるのよ…」
（ガチャーン!!ツーツーツーツー…)
結局、４人の娘さんたちはまさみの要求を断った。
断られたまさみは、がっくりと肩を落とした。
この時、祝行《のりゆき》は尾ノ道で開かれている中国四国ブロックの医師会の会合に出席していたので、帰宅する時間が未定であった。
まさみは、泣きそうな表情でつぶやいた。
アタシがひどく困っているというのに…
どうしてキョヒするのよ…
おとーさんとおかーさんは、困っているのよ…
お願いだから助けてよ…
半家出状態におちいった祝弘《のりひろ》を助ける方法がなくなったと決めつけたまさみは、祝行《のりゆき》の４人の娘さんを家に呼び戻すと決意した。
まず、まさみは長女さんに電話をした。
長女さん(29歳・独身)はファッションデザイナーで乃木坂に事務所兼住宅を構えていた。
電話がかかって来た時は、自宅の居間にいた。
居間では、パーティーが開かれていた。
居間にはお得意様たちがたくさんいた。
長女さんは、ものすごく困った声で受話器ごしにいるまさみに言うた。
「あのね!!アタシはこのあとスケジュールが立て込んでいるから休みがないのよ!!家なんかどーでもいいわよ!!パーティ中に下らないことで電話しないでよ!!」
(ガチャーン!!)
思い切りブチ切れた長女さんは、電話をガチャーンと切った。
困り果てたまさみは、白金台に住んでいる次女さん(27歳)の家に電話をした。
次女さんは子供のお受験が大事だからを実家に帰らないと言うた。
「もしもし!!うちは今、子供のお受験が最優先の戦闘モードに入っているのよ!!アタシは子供が超エリートコースを歩むことを希望しているのよ!!それなのに祝弘《あのクソガキ》は何かんがえているのよ!?女の子とチャラチャラチャラチャラするために大学へ行ったからストーカー事件を起こしてケーサツザタになったのよ!!うちの子は、ラサールに進学すると決意したのよ!!ラサールに受かるためには、楽しい時間を全部ギセイにしないといかんのよ!!うちの子は、ラサールから超一流大学〜超一流大学院…のあとはコッカコームインになると決めたのよ!!祝弘《おじさん》みたいな人になったら困るのはアタシよ!!アタシの主人も戦闘モードに入っているのよ!!ドーキで一番に重役に昇進することを目標に働いているのよ!!うちの家に言いがかりをつけたからもう許さないわよ!!」
（ガチャーン!!）
思い切りブチ切れた次女さんは、電話をガチャーンと切ったあとキーッと怒り狂った。
困り果てたまさみは、三女さん(25歳・ストリップ嬢)に電話をした。
場所は、どこかの小さな町にあるストリップ劇場の楽屋にて…
三女さんは、たばこをくゆらせながら電話で話をしていた。
「うちは、実家《いえ》がキライだから帰らないわよ…知らないわよ…開業医《いえ》を継ぐ人間がいないのだったら、違う医師《ひと》に引き継いだらぁ〜…うちは、オムコさんなんかいらないわよ…男はみ～んなナンジャクだから信用できないわよ…とくに祝弘《クソガキ》はヘドが出るのよ!!…はぐいたらしいわね!!あんたも悪いのよ!!…ゴサイのくせにえらそうなツラしないでよ!!」
三女さんは、たばこを灰皿に押し付けて火を消しながら言うた。
その後、３本目のたばこを箱から出しながら言うた。
「どうすればいいよって…祝弘《クソガキ》をケームショへ送りなさいよ…１時間以内に祝弘《クソガキ》をケームショに送らないと、あたいの知人の男にチクるわよ…それじゃあ…」
（ガチャ…）
三女さんは、電話を切ったあと２本目のたばこを吸い始めた。
困り果てたまさみは、福山の大学に在籍している四女さん(21歳)に電話した。
場所は、福山市内の居酒屋にて…
四女さんは、合コンに夢中になっていた。
四女さんは、まさみからかかってきた電話に対して怒った声で言うた。
「イヤ!!帰らないわよ!!アタシはカバヤ(岡山県に本社があるお菓子メーカー)に内定したのよ!!なんで実家《いえ》に帰れと言うのよ!?」
まさみは、泣きそうな声で四女さんにコンガンした。
「(四女さん)には悪いことをしたとあやまってるわよ…就職については…知っている人に頼むから…農協・漁協・銀行・郵便局に知っている人がいるから…（四女さん）を受け入れてくださいと頼むから…大島《しま》でも働く場所はあるのよ…」
（ガチャーン!!ツーツーツーツー…)
結局、４人の娘さんたちはまさみの要求を断った。
断られたまさみは、がっくりと肩を落とした。
この時、祝行《のりゆき》は尾ノ道で開かれている中国四国ブロックの医師会の会合に出席していたので、帰宅する時間が未定であった。
まさみは、泣きそうな表情でつぶやいた。
アタシがひどく困っているというのに…
どうしてキョヒするのよ…
おとーさんとおかーさんは、困っているのよ…
お願いだから助けてよ…
