くの一反省帖2〜カステラが待ってる〜
"ツンツン…"

白雪が何気に脇腹をつっつくと

「どぉわぁぁぁあ…むぐぐぐ」

かなり痛そうである。

「田島様は家老職ですから…探索は我々にお任せ下さい」

長崎側の責任者の平尾が、ようやく重い腰を上げる主張をして来た。

「仕方ない…わしは、ここで報告を待つか…」

頑固者の十兵衛…案外素直に居残る事に

ってな訳で、平尾配下の藩士達が黒崎組へ強制捜査に出掛ける事になった。

「ところで白雪殿…やはりと言うか…今さらだが…朧殿は?」

十兵衛に話を振られた白雪は、ごちそうさまでしたポーズをしながら

「もちろん、熟睡中です」

と決まりきった返事。
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