くの一反省帖2〜カステラが待ってる〜
「この者どもをあてにしてもピントが外れておるからな…残念だったな平尾」

意外と根性曲がってる十兵衛…

ふてくされた平尾はゼンリンの住宅地図を狭霧の鼻先に突き付け

「言葉で説明出来ぬとも地図で説明出来よう」

と場所の究明に目を血走らせる。

「えっと…関所から出て、こう行ってああ行って…」

記憶力を頼りに地図を見続け

「この辺りだよ…この…何て読むの?」

はい…この子、字が読めません。

だが狭霧が指差した場所だけは伝わった。
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