この悲しみも。……きっといつかは消える
第36話
「マリーって女、のこのこ出てくるかな?
ローラ宛の手紙なんて普通は罠だと用心して、出てこないだろ?」
イアンのその問いに、ジャーヴィスは自信たっぷりに答えた。
「来るさ、絶対に。
レディマッカートニーが教えてくれただろう?
マリー・ギルモアは、深く考えられない女だ。
今、あの女はローラじゃないとばれるのを恐れていて、少しでもそんな証拠があれば、握り潰したい。
エリンがウィラードから何を預かっていたのか、自分で確かめずには居られない。
あの女が初対面の俺達に、マリーかローラか、どちらを名乗るのか、今夜の酒を賭けようか?」
「無事に祝杯をあげられるなら、俺が支払ってもいい」
その言葉の通り、先に選ばせて貰ったが、敢えてイアンは負けに賭けた。
今日はミルドレッドが居ないので、ジャーヴィスに対するイアンの言葉遣いは緩い。
レイウッドに領主夫人を連れて行くわけにはいかないと、ジャーヴィスがいつもよりも厳しい顔で告げると彼女は納得してくれた。
「絶対に、メラニーちゃんの様子を確認してください」の言葉と共に。
ジャーヴィスは、このレイウッド領内で一番人気のレストランを1日貸し切りにした。
1日中と言っても、王都のレストランとは訳が違う。
レストランのオーナーが思いきって吹っ掛けてきたであろう金額に色を付けて、絶対に内密にするように誓わせた。
ローラ宛の手紙なんて普通は罠だと用心して、出てこないだろ?」
イアンのその問いに、ジャーヴィスは自信たっぷりに答えた。
「来るさ、絶対に。
レディマッカートニーが教えてくれただろう?
マリー・ギルモアは、深く考えられない女だ。
今、あの女はローラじゃないとばれるのを恐れていて、少しでもそんな証拠があれば、握り潰したい。
エリンがウィラードから何を預かっていたのか、自分で確かめずには居られない。
あの女が初対面の俺達に、マリーかローラか、どちらを名乗るのか、今夜の酒を賭けようか?」
「無事に祝杯をあげられるなら、俺が支払ってもいい」
その言葉の通り、先に選ばせて貰ったが、敢えてイアンは負けに賭けた。
今日はミルドレッドが居ないので、ジャーヴィスに対するイアンの言葉遣いは緩い。
レイウッドに領主夫人を連れて行くわけにはいかないと、ジャーヴィスがいつもよりも厳しい顔で告げると彼女は納得してくれた。
「絶対に、メラニーちゃんの様子を確認してください」の言葉と共に。
ジャーヴィスは、このレイウッド領内で一番人気のレストランを1日貸し切りにした。
1日中と言っても、王都のレストランとは訳が違う。
レストランのオーナーが思いきって吹っ掛けてきたであろう金額に色を付けて、絶対に内密にするように誓わせた。