あなたに夢中
「でも……」
「ゲストパスなら、関係者席でふたり並んでライブを観られます」
渡辺君は私の言葉を遮って話を進める。
家に迎えに来てもらったうえに、席まで用意してくれた彼と離れてライブを観ても心から楽しめないに決まっている。
ここは当選したチケットではなくゲストパスを使わせてもらおうと考えていると、前方にライブ会場が見えた。
地下駐車場に車を止めてゲストパスを使って会場に入り、二階の最前列の関係者席に座る。
視界を遮るものがないこの席は、ステージ全体を見回せる特等席。
これから始まるライブに期待で胸が膨らむ。
「はい。これ」
隣に座る渡辺君がペンライトとNAOKIのうちわを差し出してくる。
「えっ? いつ買ったの?」
ライブ観戦の必需品であるペンライトとうちわは会場で購入しようと思っていたけれど、渡辺君に気兼ねしてしまってグッズを買うのはあきらめていた。
サプライズをうれしく思いながら、ペンライトとうちわを受け取る。
「これもとある筋から入手したんですよ。ライブが終わったらきちんと説明するので」
「うん。ありがとう」
「ゲストパスなら、関係者席でふたり並んでライブを観られます」
渡辺君は私の言葉を遮って話を進める。
家に迎えに来てもらったうえに、席まで用意してくれた彼と離れてライブを観ても心から楽しめないに決まっている。
ここは当選したチケットではなくゲストパスを使わせてもらおうと考えていると、前方にライブ会場が見えた。
地下駐車場に車を止めてゲストパスを使って会場に入り、二階の最前列の関係者席に座る。
視界を遮るものがないこの席は、ステージ全体を見回せる特等席。
これから始まるライブに期待で胸が膨らむ。
「はい。これ」
隣に座る渡辺君がペンライトとNAOKIのうちわを差し出してくる。
「えっ? いつ買ったの?」
ライブ観戦の必需品であるペンライトとうちわは会場で購入しようと思っていたけれど、渡辺君に気兼ねしてしまってグッズを買うのはあきらめていた。
サプライズをうれしく思いながら、ペンライトとうちわを受け取る。
「これもとある筋から入手したんですよ。ライブが終わったらきちんと説明するので」
「うん。ありがとう」