あなたに夢中
地味で推し活が趣味という私を丸ごと受け入れてくれた彼に対して、胸に燻っている気持ちを今すぐ伝えたいという衝動を抑え切れずに口を開く。
「渡辺君……好きです」
「俺も好きだよ。でも……」
「でも?」
「下の名前で呼んでくれたら、もっとうれしい」
渡辺君は腰をかがめ、私の顔を上目遣いで覗き込む。
かわいい顔であざとくお願いをされたら、絶対に断れない。
「優輝……君」
「なに?」
「好き」
「うん。知ってる」
イルミネーションが光り輝く最高のシチュエーションのもと、晴れて両思いとなった幸せに浸りながらふたりで笑い合う。
「佳乃さんは高いところは大丈夫ですか?」
「うん。平気」
「だったらこれから観覧車に乗りましょう」
彼に手を引かれ、カラフルな色を放つ観覧車を目指して歩く。
「どうぞ」
「ありがとう」
手を借りてゴンドラに乗り込むと、あたり前のように彼が隣に座り、私の耳もとに口を寄せる。
「佳乃さん。メリークリスマス」
甘くつぶやいた彼が、コートの内ポケットからラッピングされた長方形の箱を取り出す。
「えっ、なに?」
「クリスマスプレゼントです。開けてみて」
まさかプレゼントを用意してくれていたとは思わず、感動で胸が熱くなる。
「渡辺君……好きです」
「俺も好きだよ。でも……」
「でも?」
「下の名前で呼んでくれたら、もっとうれしい」
渡辺君は腰をかがめ、私の顔を上目遣いで覗き込む。
かわいい顔であざとくお願いをされたら、絶対に断れない。
「優輝……君」
「なに?」
「好き」
「うん。知ってる」
イルミネーションが光り輝く最高のシチュエーションのもと、晴れて両思いとなった幸せに浸りながらふたりで笑い合う。
「佳乃さんは高いところは大丈夫ですか?」
「うん。平気」
「だったらこれから観覧車に乗りましょう」
彼に手を引かれ、カラフルな色を放つ観覧車を目指して歩く。
「どうぞ」
「ありがとう」
手を借りてゴンドラに乗り込むと、あたり前のように彼が隣に座り、私の耳もとに口を寄せる。
「佳乃さん。メリークリスマス」
甘くつぶやいた彼が、コートの内ポケットからラッピングされた長方形の箱を取り出す。
「えっ、なに?」
「クリスマスプレゼントです。開けてみて」
まさかプレゼントを用意してくれていたとは思わず、感動で胸が熱くなる。