イヴの鳥籠~エリート貴公子の甘い執着愛
祖父の死後、父がバロンフォード公爵を継いだが、僕は早くその地位を手に入れたかった。

そのためには何でもした。

父の名誉を貶めるために裏社会と繋がって信頼を手に入れ、暗躍し、父を嵌めて公爵位を剥奪させて破滅させ―――僕は若干20歳ですべてを相続した。

やっと、やっとだ。

ようやくアンゼリカを探せる、迎えに行くことができる。


ようやく、アンゼリカの行方が掴めたのが半年前。
ボードウィン伯爵家で働いているという情報を手に入れたけれど、あと1歩遅く、アンゼリカはボードウィン家から去っていた。

また振り出しかと落胆していたとき、裏の情報筋から気になる情報がもたらされた。

『そういえば昨日、この辺りじゃ珍しい青い目をした女の子が売られてきたよ』

年齢も、目以外のその他の容姿も、記憶の中のアンゼリカと似ていた。

そして僕は初めてあの地下で開かれる闇オークションに参加できるよう裏で手を回してもらい、あの場所に足を踏み入れた。


そしてついに―――見つけた。


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