まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ

　愛する家族に囲まれて、豊かな時間を過ごしている。『テティウス・シルヴァリウス』としての人生は、好きなことをしてもいいと神様からお墨付きをいただいている。
　それに、それが叶うだけの才能――まだ、発展途上だけれど――も授けてくれた。だからこそ、今という時間を大切にしたいと思うのだ。
　今はまだ子供の身体だから、自由に外に行くわけにはいかないけれど、大人になったら、もっと外の世界を見て回りたい。
　その願望が、はっきりとした形になって目覚め始めているのを自覚する。
　ゼファルスはセリオンと剣を打ち合わせ、アクィラもゼファルスに続く。レナータには、『今度は槍を教えてほしい』とねだるぐらい楽しかったようだ。
　ザイオスは双子を相手に、次から次へと繰り出される質問に答えるのに忙しい。
　日頃、あまり会うことのない冒険者達の冒険譚をたっぷりと聞いた子供達は大満足。