まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 兄二人とテティウスは、少し年齢が離れている。
 テティウスと同年代の女の子なら、たしかに兄達に狙いを定めるより、テティウスを狙った方がいいのかもしれない。
 だが、こんなにも取り囲まれてわいわいやられると、少々頭が痛くなってきてしまう。

「ごめんね、ぼくちょっととうさまとかあさまのところにいってくる」

 そう言い残してその場を離れたら、さすがに女の子達もついてはこなかった。

(あれが肉食系女子……! 前世でも会ったことなかったよ……!)

 前世では、恋愛においてぐいぐい行く女の人をそう言っていたような。残念ながら、優人の人生ではそんな女子に出会う機会はなかったのだが。
 両親のところに行くというのは言い訳で、女の子達から少し離れたところで物陰に逃げ込む。
 座り込んではぁとため息をついた。おもてなしって、大変だ。

「……あれ?」

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