まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
第五章 子供達には豊かな未来を夢見る権利があるのです
ふああ、と大きなあくびをする。昨日は、寝たということになったあと出かけたので、ちょっぴり寝不足だ。

「どうした? 朝から眠そうだな」
「うん。ちょっとおちゅかれ」

 父が頭を撫でてくれる。
 まだ、眠いが少ししゃっきりしてきた。これなら問題ないだろう。

「伯爵様、子供の保護施設の院長が面会を求めておりますが……」

 食事が終わったら、街の見物に行こうかなんて話をしていたら、伯爵家の使用人が来客を告げた。
 朝食が終わった頃合いだから、ずいぶん早い時間にやってきたみたいだ。院長が約束もせずに訪れる理由がわからないらしく、伯爵は首をかしげた。

「あ、それ、ぼくがきてっていったの」
「テティウス、そういうことは先に話しておかないと」
「ごめんなさい」
「殿下のお招きですか。でしたら、応接間をお使いください」
「はくしゃくと、とうさまもはなしをきいてほしい。ナビ子しゃんもいっしょ」

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