まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 でも、ナビーシャが行って様子を見てくるのが一番早いというのなら、彼女に様子を見に行ってもらおうか。テティウスは王宮から出なければ、大きな問題にはならないだろうし。

(父様に聞いて、ナビ子さんに見てきてもらおうってなったらお願いするかも)

 まだ、何が起きているのかまったくわかっていないのだ。うかつに動かない方がいいかもしれない。
『心配なのは、アンタの守りの方よ。いい? 王宮から出ては駄目ですからねっ』

(……僕、子供じゃないんだけどな)

『子供でしょうが』

 一応、中身は大人なのだ。
 外に出るなと言われているのに、勝手に外に行くような真似はしない。
 スピラー領の祭りに行った時、寝室を勝手に抜け出して、ミケルを脅しに行ったことは、テティウスの頭からはころっと消え失せている。

「皆、ここにいたか」

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