まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 手を伸ばしたアクィラは、ひょいとテティウスを抱き上げた。

「なんですって? でも、そんなことをするのはとても……ええ、とても難しいのでしょう?」

 ナビーシャが、尾をピンと立てる。緊張しているのだろう。

「魔道具に、そういったものがあるだろう」
「あるのは知ってるけど、作るのはとても難しいって先生言ってたもの。私が大人になっても作れるかどうかわからないぐらい難しいって。もちろん、ヘスが協力してくれるのを前提としての話よ?」

 ユスティナは、魔道具作りについてはかなりの才能を持っているらしい。もし、王女でなかったら魔道具師として生計を立てることも可能だろうと思われるほど。
 それに、ヘスティアという以心伝心な姉妹が側にいてくれるというのも魔道具師としての才能を存分に発揮できる大きな利点だ。
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