まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「迷宮の結界を確認したのち、我々はこちらに向かいました。グルバウト王国側に侵入して見てきたのですが、地図に赤い印がついているのが、魔物を追い立てている部隊がいるところです」
「つまり、人間が追い立てていると?」
「はい。魔道具を使用しているようです。どんな魔道具かは確認できていません」

 魔道具の効果が切れれば、魔物達は自分の縄張りに戻ろうとする。だが、グルバウト王国は、戻ってきた魔物を再び追い立てているそうだ。こうして少しずつ、国境に近いところまで来たらしい。
 国境を越えた魔物は、シルヴァリア王国の騎士達によって打ち取られたり、逃げ帰ったりしている。

「……魔物の種類を教えて」
「ナビ子しゃん?」
「いいから。魔物の種類を教えてちょうだい。アンタ達より、アタシの方が魔物には詳しいと思うの」
「そりゃ、ナビ子さんは魔物には詳しいだろうけどさぁ……」
「セリオン!」

< 219 / 347 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop