まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 羨ましい。やればできる――でも。自分だけそれをするのは間違っている気がする。
 ぐるぐると考え込んでいたら、双子の姉達が部屋に入ってきた。

「テティは寒がりすぎる」
「お外で遊ばないと、強い身体にならないわよ? 私とヘスは、もうお外で遊んできたんだから」
「ねえさまたちが、さむさにつよすぎるんだとおもう……!」

 ぶるりと身体を震わせると、ヘスティアとユスティナが両脇にぴったりと座り込んできた。まだ九歳だから、姉達の体温は高い。

「……あったかい」

 自分でも、おじさんくさい口調だと思ったけれど、それは姉達も同じようだった。けらけらと笑って、テティウスの背中を叩く。

「カイロ作る?」
「それがいいかも。熱の素材はヘスが作れるでしょ。容器は私が作れるし。テティが寒いのは、かわいそうだわ」

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