まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 それから、回復魔術をかけた水を配るのは冒険者組合に依頼を出し、仕事のない初級冒険者への援助も兼ねること。瓶の調達方法。
 父の代理で政務を担ってきた兄達の手により、立派な計画書が出来上がった。ここまできちんと計画していれば、母の説得もやりやすくなる。

「かあさま、おねがいがあるの」
「何かしら?」

 三人で母のところに行ったら、母もまた現状に頭を抱えている様子であった。

「ぼく、おみじゅにかいふくまじゅちゅかける。それを、くばってほしい」

 テティウスの提案に、母は思案の顔になった。そんな母の前に、テティウスは兄達に作ってもらった計画書を置く。

「ゼフにいさまと、アキにいさまにてつだってもらった。これなら、もんだいない」
「……なるほど。よく考えられているわね」

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