まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 この世界に来て王族として生きることを知った。時として、犠牲を払うような選択を迫られることもあるだろうというのも予想している――けれど。
 それでも、イヴェリアが犠牲となったのに、テティウスはこんなにも憤っている。
 子供に罪はないではないか。

(まずは、呪いの源を探して――返す! ナビ子さん、手伝って)

『オッケー、まかせなさいっ!』

 ベッドの側に膝をついた。イヴェリアの手を両手で包み込む。
 眉を寄せて苦しそうな呼吸を繰り返すイヴェリアの手は、思っていた以上に熱かった。熱が高すぎる。

(そのまま返すのでは、面白くないね……イヴちゃんが苦しかった分、ちゃんとお返ししなくちゃ)

『魔術式を構築するのも、魔力の制御もアタシが手を貸すから大丈夫。さあ、どんなお返しをしたいのかしら?』

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