まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 いつもの大きさに戻ったナビーシャが、ひょいとテティウスの肩に飛び乗る。

「アタシとテティウスで、迷宮の核の活動を一部停止させたわ。破壊すると迷宮が崩れるでしょ? そうなったら、中の薬草も採れなくなるし、あと魔物も弱くておいしいのだけ出るようにした」
「ですってよ、父上」

 ゼファルスはため息をついた。そして、ひょいとテティウスを抱き上げる。

「テティの行動を縛るのは無理そうだから……僕達は優しく見守ることに集中しましょう」
「……兄上のいう通りだ。テティはテティだもんな」

 アクィラも、テティウスの頭を撫でてくれる。父もまた、ゼファルスと同じようなため息を漏らした。

「そうだな――帰ったら、お母様としっかり話をしてもらおうか」
「……あぅ」

 きっと、母も父と同じように泣くのだろうな。母に泣かれるのは嫌だな―と思っていたら。

「殿下、おかえりなさい!」
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