まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 一瞬、見捨ててしまおうとは思ったけれど、救うことにしてやっぱり正解だった。こうして、テティウスの元に幸せを運んでくれたのだから。

「テティ、ここにいた」
「そろそろおやつの時間にしましょうってお母様が呼んでいるわ。二人が好きなクッキーを用意したから早くいらっしゃいな」

 ヘスティアとユスティナが、手を繋いでやってくる。今日も彼女達は、お揃いで色違いの衣装を着ている。

「流星の追跡者達をまた招待しようと思うんだけどどうかな?」
「セリオンの剣術も、レナータの槍術もすごかったもんなー」

 剣の稽古を終えたらしいゼファルスとアクィラが加わった。
 ティールームでは、母が待っていた。今日は、仕事を早く終えたらしい父もテーブルについて子供達を待っている。

「よし、揃ったな……テティ、スピラー伯爵令嬢が、今度王都に来るそうだ」
「イヴちゃん来るの?」

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