まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「はい。殿下さえいれば、おそらくすべての魔術を解析することができてしまいますから」

 たしかに言われてみれば、とんでもない能力である。
 テティウスの前で魔術を使えば、どんな魔術でも解析できてしまう。
 術者のオリジナル魔術もテティウスさえいれば解析できてしまうということだ。

(たぶん、昨日のあれも本当はよくなかったんだろうな……)

 と、ちょっと反省。
 あの蝶は、ナビーシャのオリジナル魔術のはず。今度会うことがあったら、ちゃんと謝っておこう。オリジナル魔術を勝手に解析するのは失礼だ。

「まだ早いのですが、殿下には、魔術の勉強を始めることをお勧めします」
「べんきょうちてもいい?」

 前世には魔術は存在しなかったから、魔術が勉強できると思うとワクワクする。

「はい。当面は魔力の制御を学ばれた方がよろしいでしょう。成長の緩やかなお身体を、強化魔術で補うこともできますし」
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