まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 テーブルにノートを広げ、うんうんと唸っていたアクィラは、ふぅとため息をついてテーブルにつっぷした。

「アキにいさま、おべんきょうはだいじ」
「……知ってる」
「テティに諭されてどうするんだ。ほら、僕も手伝ってやるから」

 身体を動かす方が得意と言い切るだけあり、アクィラは毎日宿題にとても時間をかけてしまっている。
 面倒見のいいゼファルスは、公務がなくて王宮にいる時は、アクィラの宿題を手伝ってやっていることも多い。
 ゼファルスとアクィラが額を付き合わせて宿題を始めたのを見て、絵本を棚に置いてから部屋を出た。

「つまんない、なぁ……」

 なにしろ、テティウスはまだ四歳。
 午前中に魔力の制御について練習する時間をとるだけで、あとは基本的に自由なのである。
 庭園に遊びに行こうと外に出た。
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