まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 それも、社会人になったとたん、お金のある先輩に乗り換えられた――。

「うん、思い出したわ」
「お好みじゃないです? じゃあ、ツンデレ金髪美女にでもなります? アニメとか漫画とか好きになるキャラ、そういうタイプが多いですよね」

 それもバレてた! ツンデレ好きなのもバレてた!

 がっつりオタクというほどでもないが、ゲームや漫画、ライトノベルの類もそれなりにたしなんではいる。暇な時間をつぶすのにちょうどいいので。

「……わかった。とりあえず、神様、そのままでいいよ」

 すでにこの姿に馴染(なじ)み始めているので、いきなり変えられても困る。

「やっぱり名は体を表すですねぇ……優しい」

 語尾にハートマークのついていそうな口調で言われても。
 肩をすくめた優人に、彼女はまたへらりと笑った。その表情もまた、元彼女に似ている。なんてこった。

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