まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「次はフラッペにする」
「そうね、フラッペも美味しいわよね。果物を一緒に凍らせたものを削ったらどうなるかしら」

 銀のスプーンでイチゴジャムをすくいながら、ヘスティアとユスティナは顔を見合わせてうんうんとうなずいている。

(……うん、大成功だ)

 フラッペもアイスクリームも好きだが、それ以上にふわふわのかき氷が懐かしかった。
 天然の氷を使うと頭痛がおきにくいなんて聞いたこともあったけれど、あれは事実だったのだろうか。
 今となっては確かめる術もない――いや、天然の氷をお取り寄せすればいけるだろうか。
『すっかり贅沢になっちゃって。アタシも欲しいんだけど』

(ちょっと思っただけだろー!)

 ナビーシャの前にも、小さな器を用意し、そこに少しだけかき氷をのせてやる。イチゴのシロップとジャムも忘れずに。

「あまーい、つめたーい、うん、おいしいわねっ!」
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