まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「ぼくはないかな……」

 魔道具はそれなりに揃っているし、今のところ生活に大きな不便を感じたことはないのだ。たしかに前世のような娯楽は存在しないけれど、今はそれ以上に魔術の探求が楽しい。
 実は、ナビーシャからいろいろ教わっているのだ。

「そうよね、なかなかないよね……」
「面白い魔道具を思いつけるのも、魔道具師の才能だものね……」

 今のところ、テティウスには双子達の手伝いはできそうにない。

(何か思いついたら、言ってみよう)

 頭を悩ませている姉達を見ながら、ようやく自分の分のかき氷を食べ終える。テティウスのかき氷はすっかり溶けてしまっていた。

「ごちそーさまでした」

 器に残ったシロップも綺麗に飲み終えて終了。ぴょんと椅子から飛び降りた。
 さて、今日はこれから何をしようか。

 * * *



 白い光となって消えた優人を見送り、女神アスタナはため息をついた。

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