完璧御曹司の溺愛
「もしかして、それ、褒めてくれてるの?理央、かわいいな……」
悠斗は理央の髪に触れながら「生殺し、確かに合ってるかも…」と、苦笑した。
「今朝も今も、理央のパジャマ姿に理性保つの苦労してるよ。だから、理央の添い寝の提案はすごく嬉しいけど、今の俺は理央に何するか分からないんだよ?」
「悠斗…」
悠斗はランプの隣にある時計に目をうつす。
時計は既に、夜中の二時をまわっていた。
「もう、こんな時間だから理央は寝なきゃ。手を握っててあげるから」
「手じゃ嫌!私、悠斗に抱きしめられて眠りたい…!」
離れていきそうな悠斗に、理央は思わず声を荒げた。
「駄目なの?悠斗は裕太の言った通り、私に触れてくれないの?」
「理央…」
「妹だから、キス以上の事はしてくれないの?」
悠斗は、堪えるようなため息をはき出して「そんな訳ない」と言った。
「ただ、そんな顔で煽られると、俺……」
理性が擦り切れそうな悠斗の身体に抱きついて、理央は悠斗の唇に深く口づけた。
「…………っ」
そのままベッドに倒れ込むと、二人の重みでベッドが軋む。
「本当は、私の方が酔ってるんだよ?私の方が悠斗に酔ってる。それくらい、好きなの…」
こんなふうに言うなんて、恥ずかしくて死にそう。
だけど、目の前の悠斗から一ミリだって視線を外したくなかった。