完璧御曹司の溺愛
「昨日、遊園地で倒れたんだよ。だから、丸一日かな」
「そっか…」
「一時は危なかったんだよ、理央。体調が優れないのに、どうしてあんなになるまで無茶したの?」
悠斗の表情が、少し厳しいものに変わる。
「理央が意識を失った原因は、暑さによる脱水症状と、睡眠不足と栄養不足、それから疲れとストレスに持病の目眩が重なって重症化したからだって先生が言ってた。ずっとろくに食べたり寝たり、してなかったんじゃない?」
理央は言葉を失う。
身に覚えがありまくる事だった。
「ゆ、悠斗、怒ってる…よね?」
「怒りはとっくに通り越してるよ」
「そ、そうだよね…」
「でも、俺のせいだ。俺も、早く理央を遊園地から帰せば良かったのに。っていうよりも、遠矢の誘いを受けた時点で強引にでも止めれば良かった」
「悠斗…」
「理央が遊園地に向いてない事は分かってたんだ…」
悠斗は自分を責めるように目を伏せた。
「ううん、悠斗のせいじゃない。私が遊園地に行きたそうな顔をしたからだよね。ごめんね、こうなったのは全部私のせいだから、悠斗は自分を責めないで?」
「理央…」
「私を怒ってもいいよ」
「そのつもりだったけど理央が目を覚ましてくれた。もう、それだけで十分だよ」
「悠斗…」