完璧御曹司の溺愛



「だから理央も、諦めないでくれる?俺を信じて、ここで待っていてくれる?」


 理央は悠斗の瞳を見つめる。

 芯の通った、力強く、美しい瞳。


 私は、こんなに強くなんかない。

 思えば、私はいつも、悠斗から強さをもらってばかりだった。


 そもそも悠斗と出会っていなければ、今も人目を避け、美術室で絵を描いていただろう。


 人を愛する喜びも、悲しみも、何も知らないまま___



 でも今は違う。


 私は、強くなりたい。


 強くなって、少しでも悠斗を安心させてあげたい。


 守ってあげたい。


 悠斗の帰る場所はいつだって、私のいる場所だって、そう思ってもらえるように____




「悠斗…、私、待ってる。悠斗を信じてる…」


「ありがとう…。理央、大好き」



 悠斗は優しく微笑んで、理央の額に口づけた。


 理央はそっと目を閉じる。


 世界で一番、強くて、優しくて、私の大好きな人。


 神様、どうか、お願いです。



 私を悠斗と、ずっとずっと一緒に居させて下さい。



 理央は心の中で、強く祈り続けた______











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