完璧御曹司の溺愛
「結婚の事…?」
悠斗は真剣に頷く。
「もちろん、今すぐじゃない。俺達はまだ学生だし、俺はまだ親父の後を継げる程の力量はないから、理央を幸せにするには未熟すぎる。ただ俺自身、自分の奥さんにするのは、理央以外に考えられないから…」
「悠斗…」
「もっと立派な人間になって、必ず理央を幸せにする」
「悠斗は立派だよ?私だって、結婚するなら悠斗以外に考えられないよ」
「理央…」
「私に悠斗はもったいないくらいなの。私の方が非力だし目眩持ちだし、悠斗を支えてあげるどころか、これからも沢山心配かけちゃうと思う。悠斗はそれでも私でいいの?」
「俺が、理央じゃなきゃ駄目なんだ。理央以外誰も、目に入らない」
悠斗は理央の頬に優しく触れながら、誓うように言う。
「俺の一生をかけて、理央を大切にする。俺についてきてくれる?」
理央はコクンと頷いた。
その拍子に涙が頬を流れていく。
悠斗はその涙を指先で優しく拭ってくれた。
「理央を愛してる…」
「悠斗、私も、愛してるよ…」
二人は幸せそうに微笑んで、再び口づけを交わした。
遠くの夜空で花火が鳴っていた。
暗い夜空に一瞬咲いては儚く散る、その花火の数だけ、二人は誓いのキスを重ね合う。
熱く唇を重ねながら、指や視線を絡めあった。
甘く情熱的なキスは、花火が鳴り止むまで止まる事はなかった……
おわり
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皆さまに、心からの感謝をこめて……
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