未来の約束と過去の願い
駅に電車が停まり、多くの人々が交差する。
あの盲導鈴の音が響き渡り、微かな音まで聞こえていた駅とは打って変わり騒がしい。
人々の足音と話し声で、大体の音はかき消されてしまう。

俺たちは改札を通って駅を出る。
駅の中の騒がしさが少し収まり、外の良い空気を取り込むため深呼吸をする。
「よし、行くか。」
「ここを真っ直ぐ行けば、すぐに着くらしい！」

俺たちはスマホを片手に、地図とスマホから聞こえる道案内を元に進んだ。



ショッピングモールに着いて、予想以上の大きさに驚く。
「おぉ、思った以上にデカいんだな。」
「そうだな…。期待以上だった。」
ショッピングモールの中に入ると、駐車場に止まっている多くの車と比例して人々も多く賑やかだった。

陣と宗弥はショッピングモールの内部を静かに歩行し、時折、商品陳列や店舗前で立ち止まっては、軽い会話を交わす。
あるいは商品を鑑賞する様子を見せた。
陣は自らを冷静に保ちながら、宗弥には柔和な表情を浮かべる。
「とりあえず…本屋に行くか！」
宗弥が笑顔でそう言うと、陣は穏やかな微笑を浮かべて同意の意を示した。
「本屋に寄ったら、ゲーセンだな。」
宗弥は陣の言葉に、喜びを隠さなかった。

本屋もゲームセンターも、予想以上に大きいもので二人とも興奮していた。
陣は本屋で、気になっていた本を無事に見つけて、何冊かを手に入れた。
宗弥も大きなゲームセンターに胸を踊らせて、景品を何個か手に入れることができた。
宗弥の提案だったプリクラも撮った。
プリクラの進化にも驚きを隠せずに困惑していた陣だったが、慣れている宗弥のおかげで良い感じに撮れた。

その後も、二人はショッピングモールの広大な敷地内を探索し、綺麗なファミレスに行って過ごした。
ファミレスでちょっとしたパフェを食べてから、お店を回る。
二人の時間を心ゆくまで楽しんでいて、彼らの友情が溢れる様子は、周囲の人々を注目させた。
< 14 / 19 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop