未来の約束と過去の願い
100年前の本
数日後、宗弥は言っていた通りに本を見るため、学校帰りに家に来た。
「お邪魔しまーす!」
「あら、宗弥くん。いらっしゃい!」
相変わらず母と宗弥は仲が良い。
宗弥は脱いだ靴をきちんと揃えてから、俺の部屋に向かった。
そういうところはちゃんとしている宗弥を、尊敬している。
俺も宗弥の後を追いかけて、部屋に向かった。


夕暮れ時、俺の部屋は暖かな灯りで照らされていた。
カーテンの隙間からは夕陽が差し込み、静かな雰囲気が部屋を包み込んでいる。
「宗弥、電気つけていいぞ。」
「んー、このままでいいかな。エモいじゃん?」
「そっか。」
俺は机に向かい椅子に座る。あの100年前の本を手に取る。
宗弥は興味津々の表情で近づき、俺の持つ本を覗き込む。
「100年前の本か。なんかいい雰囲気がするな。」
「そうなんだ。この本、いつも新しい発見があってさ。読んでみてよ。」
と勧めてみた。宗弥は考え込んでから言う。
「まあ、いいかもしれないな。ちょっと興味が湧いてきたかも。」

俺たちはその後、古い本のページを捲りながら部屋で静かに時間を過ごした。
そして、俺と宗弥の友情は、さらに深まったと思えた。
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