No YOU No Life
「せ、瀬賀どこにいるの?!」
「じっとしてれば目が慣れる。あんまり動き回ると怪我するから。」
私は小さい頃から暗い所が苦手だ。
心臓がバクバクして、どうしようもなく不安になる。
冷や汗がツーっと胸の辺りを流れていく。
とにかく、瀬賀のそばに行きたい。
何も見えないけど手探りで少しずつ進んでいくと、突然なにかにつま先がぶつかり、つんのめった。
「痛ったー、」
咄嗟に地面に着いた掌がじんじんする。
少し擦ったかもしれない。
「大丈夫か?」
声がすごく近くからきこえて、手を伸ばすと瀬賀らしきものに触れた。
「これ瀬賀?」
応えるようにするりと手を握られた。
暖かった。
「暗い所苦手なの?」
「うん。この歳になっても怖いとか、だいぶ恥ずかしいけど。」
「そう?誰にでも苦手なことくらいあるでしょ」
少し意外だった。瀬賀なら馬鹿にしてきそうだと思ったのに。
そうこうしているうちに少しずつ目が慣れてきた。
「もう平気?」
不思議ともう怖くなかった。
私が小さく頷くと、瀬賀はぱっと手を離した。
私が怖がっているから手を握っていてくれたのか。
自由になった手はいつもより軽く感じた。
「じっとしてれば目が慣れる。あんまり動き回ると怪我するから。」
私は小さい頃から暗い所が苦手だ。
心臓がバクバクして、どうしようもなく不安になる。
冷や汗がツーっと胸の辺りを流れていく。
とにかく、瀬賀のそばに行きたい。
何も見えないけど手探りで少しずつ進んでいくと、突然なにかにつま先がぶつかり、つんのめった。
「痛ったー、」
咄嗟に地面に着いた掌がじんじんする。
少し擦ったかもしれない。
「大丈夫か?」
声がすごく近くからきこえて、手を伸ばすと瀬賀らしきものに触れた。
「これ瀬賀?」
応えるようにするりと手を握られた。
暖かった。
「暗い所苦手なの?」
「うん。この歳になっても怖いとか、だいぶ恥ずかしいけど。」
「そう?誰にでも苦手なことくらいあるでしょ」
少し意外だった。瀬賀なら馬鹿にしてきそうだと思ったのに。
そうこうしているうちに少しずつ目が慣れてきた。
「もう平気?」
不思議ともう怖くなかった。
私が小さく頷くと、瀬賀はぱっと手を離した。
私が怖がっているから手を握っていてくれたのか。
自由になった手はいつもより軽く感じた。