生まれ変わって三度目の恋、今あなたに触れたい〜めぐり逢いて、この手が離れても何度でも〜
はじめてキレイだと思った。
こうも牡丹が似合う女がいるのかと。儚い姿を目に焼きつけたい。
強がっている様は、少しうらやましいとさえ……。
すべてをあきらめていた私も強がってみようか。
もしあがくことを覚えたら君に会う資格が出来るだろうか。
こんな伝言ではなく、私自身が会いに行きたい。
手のひらに付着した血を拭きとってしまうことさえ惜しい。
君が強がってでしか生きられないのなら、私がその手をとって支えよう。
「知っていますか? 牡丹という花は”花中の王”とも呼ぶんですよ。私にとって貴女は最上級の花であり、手の届かぬ存在でした」
手が届くようにと、私ははじめて生に執着を覚えた。
だが君が逝くというのなら、それもまた良いかもしれない。
もしまた巡り合えたら、二人で見つめ合って生きることに執着でもしようか。
「貴臣様を好いた私をお許しください。これからも、ずっと……」
愛されたい。
これからを願ってくれるのなら、何度でも花を贈ろう。
大輪の花を咲かせられるのは私だけだと……どうかまた、この手で触れられる日を。