夙夜夢寐


「……私は胡桃。あなたは誰?先に自己紹介してよ」


胡桃は礼儀正しい。

……やっぱり小さい時からの教育のおかげだよね。


「そうだね。俺は和希。T大学の1年」


……大学生だったの、年上じゃん。

一応謝っとこ。


「そうだったんですね。すみません」


和希さんはなんのことに謝っているのかよく分かってないみたい。


「私たちとこいつの関係ですよね?……私とこいつは元恋人の関係です」


あぁ、そういうことね、納得。

だからそんなに冷たい態度とってたんだ。

そういえば元カレが2人いるって前に言ってた気がする。


「俺と彩葵は……なんだろう」


「私と久石くんはただの顔見知り程度の知り合いです」


「ん〜じゃあ次は俺の番?俺と透羽は仲間なの、翠蓮って知らない?」


私と胡桃は思わず顔を見合わせた。

……翠蓮。

設立当初からあっという間に東日本最大の強さをもつと噂をされていた暴走族。

暴走族とは関わらない方がいい。

なにがあるか分からないから。


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