夙夜夢寐
「なんか連絡することある?」
声がさっきより低い、和希さん。
私たちの自己紹介に納得いかなかったのかな。
「彩葵?行くよ」
手をふりあっちを指指している胡桃ににこりと笑いありがとう、と言ったら横に並んで部屋に戻った。
「ねぇねぇ和希と透羽!誘拐してきたの〜?」
白露くんって可愛いオーラが溢れ出てる。
反応したのは久石くん。
「んなわけないだろ!お前ら何嘘ついてんの?」
「……ほんとにあなたには脳がないの?車でも言ったよね、誘拐の定義」
「なに?車でそんなおもしろそうな話してたの?」
久石くんと言い合いを始めた夏葵ちゃんは学校で見るよりも明るくて楽しそうに笑っていた。
「やっばい!!!!!」
「なんだよ!?胡桃!うるさい」