夙夜夢寐


「行くよな?彩葵」


結局、ニコリと作り笑いを浮かべた久石くんを見てもうどうしようもないことを察した私は大人しく車に乗ることにした。


「こんにちは。和希さん」


車に乗ったら胡桃と和希さんが楽しそうに話していた。

仲良くなっちゃったの……?

そんな感じの視線を胡桃に向けると、楽しそうに笑っていた。


「ねーね!今日の夜、予定ないよね?」


「ないけど……?」


「今日さ翠蓮のみんなで花火するから良かったら一緒にどう?」


胡桃、花火好きだもんね。


「えぇー、でもいいんですか?私たちそんな、部外者ですよ?」


「全然いいよ。そのほうが夏葵ちゃんも楽しいと思うし」


「じゃあお言葉に甘えて……」


……私は別に花火も好きじゃないんだけどね。

久石くんはそれを知ってて今日誘ったの?



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