俺が君を守ってやる〜御曹司の執愛はどこまでも深く〜
「実は、本庄不動産は俺の親の会社なんだ。香奈美もこの前話していたが、俺に代替わりする」
「え?」
確かにこの前噂話で聞いた話を彼にした。まさかそれが彼自身の話だなんて想像すらしていなかった。
「俺の母方の姓は藤代。それでこの名前で働いていたんだ。本庄の名前では内部のことまで分からないまま後継者へと持ち上げられてしまうだろ。どうしても一般社員と同じ目線から会社を見たかった」
「そんな……」
「騙すような形になってすまない。でも俺は何も変わらない。香奈美を愛してる。それだけは信じて欲しい。ただ、俺は社長に就任するにあたってどうしても香奈美に支えてもらわないといけなくなる」
少し苦しそうな表情を浮かべながら彼は俯き気味に話す。
「君にこの指輪をはめたあとで言うのは汚いと思う。でも俺は君と結婚したい。後悔したくないんだ。だから一緒に会社を、俺を支えてくれないか? 俺も君を守り抜くと約束するよ」
「晴臣さんが社長?」
「あぁ。すまない。いつまでも隠しておけるわけじゃないと分かってた。でも肩書きのない自分を見て欲しかった。それに香奈美は俺が社長になると知ったら逃げただろう?」
確かに私は今の時点でも彼と並んでいいのか悩んでいた。こんなに優秀で、人柄もよくて、さらには見た目までいい彼の隣に並ぶのはかなり気が引けていた。それでも私は彼の隣に並びたいと思った。もう心はどうにもならず、彼を諦められないと分かった。彼に求められ幸せな自分に素直でいたいと感じた。だから勇気を持ってプロポーズを受けようと思った。もし先に彼が社長になるのだと分かっていたら最初から彼との接点は持たなかっただろう。私が次期後継者である彼と話すなんてありえないことだったと思う。
「え?」
確かにこの前噂話で聞いた話を彼にした。まさかそれが彼自身の話だなんて想像すらしていなかった。
「俺の母方の姓は藤代。それでこの名前で働いていたんだ。本庄の名前では内部のことまで分からないまま後継者へと持ち上げられてしまうだろ。どうしても一般社員と同じ目線から会社を見たかった」
「そんな……」
「騙すような形になってすまない。でも俺は何も変わらない。香奈美を愛してる。それだけは信じて欲しい。ただ、俺は社長に就任するにあたってどうしても香奈美に支えてもらわないといけなくなる」
少し苦しそうな表情を浮かべながら彼は俯き気味に話す。
「君にこの指輪をはめたあとで言うのは汚いと思う。でも俺は君と結婚したい。後悔したくないんだ。だから一緒に会社を、俺を支えてくれないか? 俺も君を守り抜くと約束するよ」
「晴臣さんが社長?」
「あぁ。すまない。いつまでも隠しておけるわけじゃないと分かってた。でも肩書きのない自分を見て欲しかった。それに香奈美は俺が社長になると知ったら逃げただろう?」
確かに私は今の時点でも彼と並んでいいのか悩んでいた。こんなに優秀で、人柄もよくて、さらには見た目までいい彼の隣に並ぶのはかなり気が引けていた。それでも私は彼の隣に並びたいと思った。もう心はどうにもならず、彼を諦められないと分かった。彼に求められ幸せな自分に素直でいたいと感じた。だから勇気を持ってプロポーズを受けようと思った。もし先に彼が社長になるのだと分かっていたら最初から彼との接点は持たなかっただろう。私が次期後継者である彼と話すなんてありえないことだったと思う。