俺が君を守ってやる〜御曹司の執愛はどこまでも深く〜
「どうした? 中丸さんにしては随分と気合いの入ってない大きなため息が漏れたみたいだが」
慌ててガバッと後ろを振り返ると藤代さんが立っていた。
「お、お疲れ様です」
「やっぱり何かあったんだろ? 昼間は食い下がったけど気になっていたんだ」
私の近くまで歩いて来たと思ったら、椅子の背もたれに左手をかけ、右手はデスクについていた。
「それでどうした? 何かあったんだろう? 顔色が今日はずっと悪い」
う……。
藤代さんの顔が近い。そんな近くで藤代さんに声をかけられると緊張をしてしまう。
「あ、えっと。何もないですよ」
「嘘つきだな。まぁいい。もうこんな時間だ。ご飯でも食べながら聞かせてもらうよ」
私の腕を掴むと椅子から立たされる。そのまま手を引かれ、慌てて机の下に入れておいた大荷物を手にした。
エレベーターに乗せられると地下のボタンを押していた。
まさかとは思ったが、白い車に近づくと名前の知られた外車のロックが解除された。
私の荷物を手にすると後部座席に乗せた。そして助手席のドアを開けると私を押し込んだ。
「さ、美味しいものを食べに行くか」
運転席に回り込んだ彼はエンジンをかけると静かに発進した。
どこに連れて行かれるのかドキドキする反面、どうしてこんなことになっているのかと動揺してしまう。
いつもなら気楽に話しかけられるのに今はそんな余裕もない。
無言の車内に明るいポップな音楽だけが響く。横目に運転席をチラリと見るとハンドルにかかった右手の指がコツコツとリズムをとっていた。
慌ててガバッと後ろを振り返ると藤代さんが立っていた。
「お、お疲れ様です」
「やっぱり何かあったんだろ? 昼間は食い下がったけど気になっていたんだ」
私の近くまで歩いて来たと思ったら、椅子の背もたれに左手をかけ、右手はデスクについていた。
「それでどうした? 何かあったんだろう? 顔色が今日はずっと悪い」
う……。
藤代さんの顔が近い。そんな近くで藤代さんに声をかけられると緊張をしてしまう。
「あ、えっと。何もないですよ」
「嘘つきだな。まぁいい。もうこんな時間だ。ご飯でも食べながら聞かせてもらうよ」
私の腕を掴むと椅子から立たされる。そのまま手を引かれ、慌てて机の下に入れておいた大荷物を手にした。
エレベーターに乗せられると地下のボタンを押していた。
まさかとは思ったが、白い車に近づくと名前の知られた外車のロックが解除された。
私の荷物を手にすると後部座席に乗せた。そして助手席のドアを開けると私を押し込んだ。
「さ、美味しいものを食べに行くか」
運転席に回り込んだ彼はエンジンをかけると静かに発進した。
どこに連れて行かれるのかドキドキする反面、どうしてこんなことになっているのかと動揺してしまう。
いつもなら気楽に話しかけられるのに今はそんな余裕もない。
無言の車内に明るいポップな音楽だけが響く。横目に運転席をチラリと見るとハンドルにかかった右手の指がコツコツとリズムをとっていた。