俺が君を守ってやる〜御曹司の執愛はどこまでも深く〜

食事のあと一緒にスーパーを回るが、会計になると彼はカードを取り出してきた。

「藤代さん、ダメです」

私は小声で彼を制し、カードをしまうように伝えるが彼は店員にカードを渡してしまう。

「いいんだ」

この場で言い合うわけにいかず、私は渋々その場では引き下がった。
買い物を後部座席に乗せると助手席に座った。

「藤代さん、買い物代は払います。こんなに良くしてもらっているのに、お金まで出してもらうわけにはいきません」

「いや、お手伝いに払っていた料金に比べればなんてことない額だ。気にしなくていい」

彼はそう言い切るとこの話は終わりだと言うように車を発進させた。彼の横顔はキリッとしていて、いつ見ても目を惹かれてしまう。男気があると言うか、こんな素敵な彼と付き合える人は本当に幸せだと思った。