俺が君を守ってやる〜御曹司の執愛はどこまでも深く〜
昼休みにスマホをチェックしていると咲坂さんからのメッセージが来ていた。

【昨日の件は晴臣から聞いた。大変でしたね。早速ですが私の方から警告をしています。今回証拠となるものもたくさん揃っていますから桂さんはこちらの要求を飲むことになります。桂さんには接近禁止命令を裁判所に出すと伝えた時点で、辞めて欲しい、もう2度と近寄らないと誓約書を書くことになりました。今日中に書類を作成しますのでまたご連絡致します】

昨日の夜の話で、今日こんなにも動いてもらえたんだと思うとホッと肩の力が抜けた。
彼には傷つけられたが、裁判や警察沙汰になることを望んでいたわけではない。穏便に済ませられるのならそれが一番だ。
これでようやく安心して暮らせるのかも知れないと思うと心の底から安堵した。数週間前までは悠真とこんな関係になるとは思っても見なかった。それだけ私は周りが見えていなかったのだと思う。一方的に悠真だけを責められない。
心配をかけてしまった藤代さんにもメッセージを送った。もしかしたら咲坂さんから聞いているかもしれないとは思ったが自分の口から改めて伝えたかった。

【お疲れ様です。今、咲坂さんからメッセージが届きました。彼が私に接近しない誓約書とこちらの条件を飲むと言ってくれたようです。本当にお世話になりました】

送信するとすぐに既読が着いた。もしかしたら藤代さんも今お昼休憩なのかもしれない。彼が食べる姿を想像するだけでなんだか顔が緩んでしまう。

【そうか。すぐに咲坂は動いてくれたんだな。良かった。安心したよ】

【はい。ありがとうございました】
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