俺が君を守ってやる〜御曹司の執愛はどこまでも深く〜
「これで悠真との関係をきちんと終わらせられると思ったら本当に安心したんです。だから藤代さんが自分を責める必要はないです」

頭を抱えるように悩んでいるが私は反対に笑って見せた。

「藤代さんのおかげで一歩進めたんです」

「そうか……」

私が頷くと藤代さんは改めてもう一度キスを落としてきた。

「この話はもう終わりにしよう。これからは未来の話をしよう」

お互いの視線が絡み合い、そして頷いた。
久しぶりの彼の匂いは私の心をくすぐる。初めはお互いの形を確認するように触れ合うだけだったが、徐々に激しく角度を変えていった。

あ、ふぅ……ん……

息が続かず思わず声が漏れてしまうと、開いた口に彼が入り込んできた。私の中を探るように動き回る舌に私は彼のシャツにしがみつくのが精一杯だった。

「香奈美……」

合間で紡がれた声に私は更に喉の奥を締め付けられる。

「藤代さん」

「晴臣だ。名前を呼んで」

唇を重ねたまま彼は切ない声で語りかける。

「はるおみ、さん」

「香奈美、可愛いよ」

いつの間にか私はベッドに横たえられていた。彼は私の首元に口を這わせてきて、その間に私の服の中に彼の手は入り込んできた。
キャミソールの上から私に触れる手は優しくて、思わず背を逸せてしまうとその間にさっと手を入れ込み下着を緩めてしまった。
締め付けるものがなくなり急に不安が襲ってきたが、そんなことを思ったのも一瞬だった。
彼はあっという間にスーツを脱ぎ捨てるとベッドに上がってきた。彼の体を見て動揺したのも一瞬でキスが再開されるとそんな余裕も無くなってしまった。
いつの間にか私は服を脱がされ、彼の手は私の胸に延びていた。優しく揉みほぐされていたかと思うと彼の口に先端が含まれ、刺激される。
緩急つけるその刺激に私は声を我慢できず、自分の手で口を押さえると彼にゆっくりとその手を取り払われてしまう。

「香奈美の声を聞かせて」

耳元でそんな声を聞かされ、私の心臓はもう爆発してしまいそうだった。
彼の舌は私の体を這い回り私の弱いところを暴き立てる。

あぁ、ん……。

我慢できず声をあげると彼は嬉しそうに更に私を惑わす。
徐々に彼の手は下へと延びてきて太ももの付け根や敏感な部分を掠める。私は思わず彼の手を掴んでしまうと、優しく私の頭を撫で瞼に、頬にとキスを繰り返す。

「大丈夫だよ」

そうして私に優しく声をかける。彼の仕草に私は思わず抱きついてしまった。すると抱きしめ返してくれた。
何度も背中をさすり、優しいキスを繰り返す彼の仕草に私はもう何も考えられなくなった。
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