俺が君を守ってやる〜御曹司の執愛はどこまでも深く〜
「晴臣さん、私が生きてきた中で1番幸せです。奥さんにしてください」

ようやくそう伝えると、彼ははにかむような顔で大きく頷いた。

「香奈美を奥さんにできるなんて俺も幸せだ。これからずっと一緒に生きていこう」

そういうと私は抱きしめられた。大きな彼に包まれるようにぎゅっとされると私も彼に手を回してしがみついた。もう離さないでほしいと私は彼に願うように体を寄せた。

「香奈美、実は話さなければならないことがあるんだ。こうして結婚の約束をしてからこの話をするのは卑怯かもしれないが聞いて欲しい」

え?どういうこと?
たった今幸せの絶頂なのに何を話すの?
私は彼の浴衣を掴んだまま顔を上げた。彼の表情からは何も読み取ることができなかった。
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